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zoom RSS 20) 『だれのおうちかな?』 (作)ジョージ・メンドーサ (絵)ドリス・スミス

<<   作成日時 : 2006/07/10 02:11   >>

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人間を二分することはいくらでもできる。たとえば、住居に関心のある人とそうでない人とか。わたしはどちらかといえば前者。住めればいいやという気持ちもないわけではないけれど、やはり同じ住むのなら快適に、自分が気持ちよく時間を過ごせる場所に体を置きたいと思う。

この絵本は、ねずみの天才建築家(天才というのがミソ)エロイーズさんが、森の動物たちの希望にぴったりの家を作るというお話。その大半は単身世帯。

絵本なので絵がないとなんとも説明のしようがない。
「おれは いつでも ねそべったり、ごろごろ していたいんだ!」と言う、個人的にとても他人と思えないなまけもののねこには川辺の日本家屋を。凧揚げと川釣りを同時に楽しむなんて欲張りだなあ。

いもむしは西洋梨の中でベッドに寝そべり、蜘蛛の家はやたらとハイテクで(ドラムを演奏するのか…)豚はトルコ王のような豪邸に。
絵本のおもしろさは文字の空白を埋める描かれた絵のディテールを眺めること。キツネの家に日本刀やヌンチャクが飾ってあったり、ふくろうの家には謎めいた宝箱がある。いもむしの家の野菜はきっと、うさぎの農家から買ったのだろう。うさぎの家には電話があるから、注文が絶えないのに違いない。

最後のキャンプの場面がいい。結局、テントひとつあれば暮らしていけるんだよと方丈記ふうに教えているのだろうか。「座して半畳、寝て一畳」とは豊臣秀吉だったろうか。
しかし森の中でのテント生活など、これ贅沢の極みではないか。愛する人と、夕日を眺めながらBBQするなんて。

読み終えて、わたしならどんな家をエロイーズさんに作ってもらおうかと考えた。
住むなら海の近くがいい。湘南だとかああいう汚い海ではなくて『グランブルー』のようなきれいな海辺の灯台を改造してそこに住むというのはどうだろう。月明かりを常夜灯に、波音を子守唄に毎夜眠れたらどんなに幸せだろう。晴れた日にはボートを浮かべて昼寝して、雨の日には煙る海を眺めていつまでも飽きることはないだろう。朝はかもめの声で目を覚まし、夜は天体望遠鏡で何光年も離れた星を見つめて思いを遙か遠くへ遊ばせよう。

ああ。そんな暮らしが送れるなら。
何を引き換えに差し出しても、惜しくはないんだが。
現実は…(自分の部屋を見回して)
ふぅーっ(ため息)


福原洋子訳(フレーベル館)

4577005182だれのおうちかな
ジョージ・メンドーサ ドリス・スミス 福原 洋子
フレーベル館 1983-01

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