epi の十年千冊。

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zoom RSS 古典新訳文庫への旅(仮)

<<   作成日時 : 2007/07/29 07:58   >>

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「松岡正剛の千夜千冊」をうろついていたら、「門谷建蔵 『岩波文庫の赤帯を読む』」という記事を見つけた。この本はある男性が岩波文庫の赤帯約1000冊を15ヶ月かけて読破した(ただし途中で放棄したものもある)記録らしい。
すご。

さいきんブログ運営がマンネリ気味だったのもあって、この方を参考にイベントを組みたくなった。わたし得意のパクリというわけ(「人間は他人の欲望と自分の欲望をしばしば取り違える」とか聞いたふうなことを書いた翌日にこのざまか…)。そして思いついたのが、「光文社の古典新訳文庫をすべて読む」というもの。

これについては、愛読しております「北烏山だより」のmari777さんがすでに挑戦中でいらっしゃる。となると、門谷さんとmari777さんの両方からアイデアをパクる…もといオマージュということになるわけだが、そういう波及がインターネットの醍醐味だと思うので、どうか同志ということでmari777さんには大目に見ていただきたく存じます。
一気読みはできそうもないのでぼちぼち読んでいこう。


門谷さんにならって古典新訳文庫のよい点を挙げるとこうなるか。

@小説にかぎらず、思想書も含むのでジャンルが幅広い。小説は定番だけでなく、ロダーリなど珍しいチョイスがあってバラエティに富んでいる(でもシェイクスピアは出さなくてよいのでは。ちくま文庫とバッティングしてしまった)。

A翻訳も訳者も素晴らしい。これまで、野崎歓さん、沼野恭子さん、中条省平さん、亀山郁夫さん、丘沢静也さんと読んできたが、どれもハズレがなかった。ハズレどころか大アタリばかり。さらに、どの本も巻末で翻訳についてふれていて、それが読み物としてとても面白いものになっている。「透明人間」である翻訳者の顔が見られるのが嬉しい。

B児童文学も積極的に刊行し、大人がストレスなく読める翻訳になっている。そもそも本来はそうでなくてはいけないのだ。児童文学は低年齢の子どもだけのものではない。

Cゆったりした余裕のある文字組みで読みやすい。昔の岩波文庫や新潮文庫を読んだあとで開くと、文字の大きさにびっくりする。近眼なのでありがたい。

Dデザインが統一されているので揃える楽しみがある。ちょっと味気ない気もしないでもないけれど、ごてごてうるさくないデザインなので嫌いではない。

EDと似るが、揃えやすい。まだ刊行点数が少なく、どれも新刊書店で簡単に買える。値段も非常にリーズナブル。これが10年後にはどうなっているか。

F紙質がいいのか、新刊で買うといい匂いがする。つい嗅いでしまう。


ミルやトロツキーなんてほかのバージョンでは読む気にもならないが、古典新訳文庫なら読めそうな気がする。20年の付き合いになる新潮文庫ほどの愛着を抱けるとは思えないけれど(ああ、わたしは新潮文庫とどれだけ人生の時間をともに過ごしただろうか!)、愉快に大事に付き合えそうだなあという期待はしている。願わくば欧米以外のものもどんどん刊行されんことを。アジアや中東やアフリカなどで暮らす人たちの生活や考えていることを知りたい。わたしが生きているこの世界の、広さを、深さを、もっともっと知りたい。

上の記事の松岡正剛さんの、次の言葉をコンパスにして活字のなかをさまよう旅に出る。
正確を期してはいけない。読書はどこまで勝手を貫くか、その勝手がしだいに説得力をもってくるところに醍醐味がある。自分の勝手の量が足りなかったり、その勝手が貫けないのだったら、それはまだ読書のうちには入っていないと思ったほうがいい。

勝手なことばかり書いている人間としては勇気づけられる。


ところで、マンネリ気味といえば、さいきん記事に掲載する写真の趣向を少し変えてみた。これは愛読しておりますヤヤーさまのブログ「おかめはちもく。」のあまりのお洒落さに打たれ、パクリ…じゃなくてオマージュを捧げたくなったから。

こうやって皆様から陰に陽に影響を受けつつ、当ブログは本日も運営されております。この場を借りてお礼を述べさせていただきます。ありがとうございます。これからも当ブログをよろしくお願いしやす(時効警察ふう挨拶)。


…最後の最後までパクリか…。


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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
>「門谷建蔵 『岩波文庫の赤帯を読む』」という記事を見つけた
私もその記事、読みました!
最近、岩波文庫を読む機会が多かったこともあり、
岩波文庫が気になっています。
今年発売の「80年版 岩波文庫解説総目録 1927〜2006」も
ほしいなあと思ってます。
>光文社の古典新訳文庫をすべて読む
すばらしい企画!
全巻制覇するのなら、まだ発行点数が少ない今のうちですね。
私はまだ『猫とともに去りぬ』しか読んでません(^^;
でも、某SNSで、この夏、みんなで光文社の『カラマーゾフの兄弟』を
読もうという企画があるんですよ。
某SNSの「古今東西の名作を読もう」コミュには
「光文社 古典新訳文庫を読む」というトピもありますので、
よかったら遊びにきてくださいね。
LIN
URL
2007/07/29 10:24
はじめまして。
普段はアクセス元へ訪問したりしないんですが、あまりにこっぱずかしい、しかしうれしいことが書いてありましたので、ご挨拶だけ申し上げます〜。

わたしのところはハッタリだけで、こちらのように深い考察まではできておりません。
記事に対するコメントが何もできなくて申し訳ありませんが、これからもよろしくお願いします♪
ヤヤー
URL
2007/07/29 14:30
>LINさん

こんにちは。
古典新訳文庫は選択がいいですよね。さいきんちょっと売れ線を意識しはじめたのかな…という気もしないのでもないのですが。新訳もそうですが、未訳作品の紹介にも期待大です。

>「80年版 岩波文庫解説総目録 1927〜2006」 
すごい! り、LINさん、どこまで遠くへ行かれるのですか。LINさんの背中がかすんでわたしにはもはや見えませんよ…。

ご紹介の某SNSのコミュ、参加させていただきました。久々のログインだったのでまだ勝手がききません(^^;)
あちらでもどうぞよろしくお願いいたします。

ところで、いま『アンナ・カレーニナ』を読みはじめたところです。まだ上巻の半分くらいですが。トルストイは読みやすいと聞いていましたが、登場人物の多さに早くも圧倒されています。最後まで読めるかな…。
epi
2007/07/29 14:54
>ヤヤーさま

はじめまして。わあ、コメントありがとうございます(^^)
「おかめはちもく。」はAmazonのリスト→ヤヤーさまのプロフ→ブログという経由でした。あんまりセンスがよくて、ため息をつきながら拝読しておりました。挨拶もせずにパクリ…じゃなくてオマージュをささげてしまいましてすみません(変な文章ですね・笑)。とてもヤヤーさまのようにはいきませんが。

影響されてアン・サリーさんのCDをカートに入れておる次第です。どうぞこちらこそ、よろしくお願いします。

…怒られなくてよかった…。
epi
2007/07/29 15:01
epiさんこんにちは。
挫折気味でよたよたしながらも、作品の魅力にひっぱられてなんとか読み続けています。
epiさんの感想、楽しみにしています!
わたしもずいぶん長いこと、新潮文庫のお世話になってきました。
文庫はいいですよね〜。
安くて軽くて、通勤電車の中で読書する薄給サラリーマンの味方!です。

mari777
URL
2007/07/29 17:59
>mari777さん

こんばんは。
野崎歓さんが「読む本がなかったら岩波文庫を読め」とどこかに書いてらっしゃいましたが、これから少しずつ時間を経て、やがて古典新訳文庫もそうなるかも…とちょっと期待があります。mari777さんがお書きになっていましたが、あの小さな本のなかにどれだけの英知が詰まっているか…手にとって眺めて、嬉しくなりますよね(^^)

>文庫はいいですよね〜。
ほんとう、そうですよね〜。安くて軽くて、さらに置く場所もとりませんしね。
わたしのほうこそ、「北烏山だより」を楽しみにしております。
epi
2007/07/29 20:47

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