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zoom RSS 『着倒れ方丈記』 都築響一

<<   作成日時 : 2009/02/22 00:00   >>

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特定のブランドの服をいっぱいに溜め込んだ「着倒れ人」85人を写した写真集。

登場するのはどこにでもいるような、ごく一般的な人たちだ。サラリーマンもいれば、自営業者もいる。ごく一般的な人たちなので住んでいる部屋もさほど広くはなくて、そこにもっている服を並べればその多さのあまり並びきらない。そのアンバランスが本書の(そして被写体の方々の)魅力だろう。一着が決して安くはないだろう服をよくここまで集めたものだと、その情熱に感心する。

服なんてただ着られればいい、というのであれば、わざわざ高価な服を買わなくてもいいし、こんなにたくさんの服は必要ない。この写真集に出てくる人たちとしては、もちろん好きな服を着るのは気持いいから買っていくうちに溜まっていったというのがその大半なのだろうけれども、さらに掘り下げれば、「自分とは何か」という問いと遊ぶことが気持いいということなのではないだろうか。自己顕示欲もいくらかはあるとしても。

むしろこれらはコレクションであって、コレクションとなれば本来の用途よりも収集することが重要となる。帯に「そんなに買って、着れるのか!」とあるが、たしかに100着以上もの衣服を所有していても、そのなかには少なくない数の今となっては着ないものがあるのではないだろうか。欲しいといわれると友人にあげてしまうという人がいて、服を売ることは自分の魂を売ることだという人がいる。彼らの話をもう少し読みたかったのだけれど、本書は写真の脇に短い文章がつくだけなのでそれはできない。短い文章から想像するだけだ。

一部の写真は『賃貸宇宙』に収録されていたものと重なる。


4861521688着倒れ方丈記 HAPPY VICTIMS
金谷仁美
青幻舎 2008-11-15

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