epi の十年千冊。

アクセスカウンタ

zoom RSS 『からだの一日』 ジェニファー・アッカーマン

<<   作成日時 : 2010/06/04 00:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

朝に目が覚めて夜に眠りに就くまで人体で何が起きているのかを、最新の医学・科学の知見をもとに紹介する。

現代日本の社会人の大半の生活スタイルは、大雑把に以下のようなものだろう。
朝   もう少し眠りたい…と思いながら起床。出勤。
午前  少しぼうっとする頭で仕事開始。出勤して2時間くらい経つと調子が出てくる。
昼   昼食。食後眠くなる。
午後  はじめはだるいが午後3時くらいから調子が出てくる。退社時間をひたすら目指す。
夕方  退社。残業の場合は一旦休憩。
夜   帰宅。食事をしたり、入浴したり。あとは好きにして過ごす。
深夜  就寝。

毎朝、目覚めるのがつらい人は多いだろうが、毎朝、目覚ましの鳴る数分前に自然と目が覚める人も多い。人体には体内時計があり、それが作動しているのだ。人は、幼稚園に行くようになると朝型の生活を余儀なくされるが、体内時計にもタイプがあって夜型のリズムをもつ人もいる。夜型の人は上に例示したのとは真逆の生活スタイルを送ったほうが身体には合っている。けれども、現代の日本で誰もが自分の好きな時間に働けるわけではない。人も自然の一部であり、すべて自然には一定のリズムがある。疲労が回復するのに理想的な睡眠時間は8時間。けれどもこれが確保できる生活は現代の日本ではなかなか難しい。目覚めた直後の脳は飲酒したのと変わりない状態にあり、心拍数や血圧が徐々に高まって覚醒していく。この睡眠慣性は微弱ながら覚醒後2時間は続くので、これで午前中のぼうっとした状態の理由がわかる。

昼近くなって調子が出てきたころに休憩になる。昼食をとって少しするとなぜだか眠くなる。前日の睡眠や午前の疲労の影響もあるだろうが、この「谷間」を引き起こす直接の原因は未だわかっておらず、眠りのメカニズムが一定の睡眠負荷に達した際に眠気が生じるのではないかとされる。昼寝の効果は最近認められてきており、覚醒直後は睡眠慣性によって頭がぼんやりするものの、その後の注意力や気分や生産性は上がるとする研究は山積している。長時間労働をする人ならばなおのこと。チャーチルやジョンソン大統領は昼食後毎日パジャマを着て!昼寝をしていたおかげで激務に耐えられたと述懐しているとか。10分でも昼寝をすると元気になれるのは実感する。夕刻を逢魔が時と呼んだのは、そのころに一日の疲労がピークに達するからではないか。

午後遅くには人体の体温は朝と比べて二度ほど上昇する。体温が高まると痛みに対する耐性や反射速度が高まる。この時間帯が運動するのに適している。適度な運動をすることで、人間は疲れるのではなく疲れにくくなる。なぜか。運動によって体力と耐久力がつくからだ。それに気分もよくなる。脳の衰えを緩和する効果もあるという。何よりも運動をするとよく眠れる。身体を動かすのは大事だ。

夜には睡眠。一日は目覚めにはじまり眠りに終わる。寝酒は入眠しやすくなるが眠りを浅くするのでよい習慣ではないというが仕事のあとのビールを楽しみにしている人も多いだろう。科学に囚われて好きなことを犠牲にするのは不健康だ。人によって睡眠時間は異なるとされてきたが、最近の研究によると疲労回復の理想的な睡眠時間は7時間から8時間。長期的な睡眠不足が続くと知覚能力の低下を招く。

結局のところ、よく眠り、よく食べ、運動をし、適度なストレスのなかで仕事をするのが理想的な生活だということだ。わかっていてもそれを実行するのは、ましてや継続するのは容易ではない。

本書では述べられていないが個人的に感じていることをひとつ。大事な決断は午前中にくだすのがよいと思っている。それもよく晴れた午前中に。これは管理人が朝型の人間だからかもしれないが、太陽の光を感じると何事であれポジティブになれる。夜はどうしてもうじうじとマイナスのことばかり考えてしまいよい結論が出せなかったり、性急な判断を下してあとで後悔することが多い。光が与える気分的な影響は生きるうえで無視できない。


4152090804からだの一日―あなたの24時間を医学・科学で輪切りにする
Jennifer Ackerman
早川書房 2009-10

by G-Tools

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
『からだの一日』 ジェニファー・アッカーマン epi の十年千冊。/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる